日本酒の味を示す数値『日本酒度』『酸度』って?
皆さんは『日本酒度』や『酸度』、『アミノ酸度』といった言葉を聞いたり目にしたことはありますか?
実はこれらは日本酒のスペックに関わるものとして、日本酒業界では良く使用されている数値です。
日本酒の味わいを言葉で表すのは中々難しいですが、開栓して実際に口に含まなくてもある程度の味の傾向を情報として得られるよう、お酒を成分的に数値化したものを開示されていることがあります。ここではその中の代表的な数値である『日本酒度』と『酸度』により、どのような味わいの傾向にあるのかをご紹介いたします。
◎『日本酒度』『酸度』って何?
では、まず日本酒度と酸度とはどのような数値を示しているのかをご説明します。
1,日本酒度
日本酒度とは日本酒の比重を表す値です。
普通の水を基準としたときに、含まれる糖分が多いほど液体自体は重くなります。
日本酒度計にかけたときに含まれる糖分が少ないと、計りが沈み、プラスの値を示します。
反対に多く糖分を含むと計りはマイナスの値を示します。
したがって、プラスの数値が大きいほどお酒は辛口ということを表し、マイナスが大きいほど甘口であるという指標となります。
2,酸度
酸度とは日本酒に含まれる有機酸(リンゴ酸、コハク酸、乳酸など)の量を示す数値です。
酸度の数値が高いと濃醇でしっかりとした味わい、低いと淡麗でスッキリ滑らかな味わいになる傾向があります。
表はこれら『日本酒度』と『酸度』の相関によりどのような味わいのお酒であるかを示すものです。
【日本酒度が+・酸度が高め】⇒濃醇辛口
【日本酒度が+・酸度が低め】⇒淡麗辛口
【日本酒度が−・酸度が高め】⇒濃醇甘口
【日本酒度が−・酸度が低め】⇒淡麗甘口
以上のような傾向でお酒の味わいを表すことができます。
大雪渓酒造のお酒を当てはめると、本醸造や普通酒などは淡麗辛口、純米酒や吟醸などはやや濃醇で辛口、大吟醸系は淡麗で仄かに甘味を感じられる傾向を読み取ることができます。
上記をご参考に、ぜひお酒選びの際は《日本酒度》《酸度》にも注目してみると、自分の好みのお酒を数値で考えることもでき、より一層お酒の楽しさが広がるのではないでしょうか。