聞いたことはあるけど意味が分からない酒造用語【嗜み篇1】

お酒をたのしむシーンのひとつとして【角打ち(かくうち)】という言葉があります。
これは知っている方も多いのではないかと思いますが、由来も合わせてご存知の方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
角打ちとは酒屋の一角に飲食ができる場所を設け、そこで購入した日本酒を楽しむことです。
お酒だけではなく、おつまみも購入して思い思いに楽しむといったスタイルは実は結構昔からあったのです。
以前は酒屋で提供できるおつまみと言えば、缶詰や乾きものがメインだったと思いますが、最近では飲食店のように料理を提供するところも増えており、店主の豊富な経験としっかりとしたリサーチで、オススメのお酒とそれに合うお料理の素敵なペアリングを提供してくれるお店があったりと、その形態は時代とともに徐々に変化して参りました。
ではなぜこのようなスタイルを【角打ち】と呼ぶようになったのでしょうか。
由来はその昔、酒屋では升で日本酒を量り売りし、持ち帰るスタイルが一般的でした。
ただお客さんの中には、持ち帰ってから飲むのを待ちきれず、店内で升のままお酒を呑んでしまう人もいたそうです。
その時の升の角に口を付けて飲む光景から、『角打ち』という呼び名が付いたと言われています。
面白いですね。酒屋の角打ちって少しハードルが高いような気がしますが、どんどん利用してほしい思いから、角打ち用に店舗を改造するお店もあったりします。ウェルカムな雰囲気の良いお店を見つけてぜひ勇気を出して飛び込んでみてはいかがでしょうか。